今回のテーマは「田舎で自然農法をやってわかった、たったひとつの大切な事」です!
野菜を作ってみたい、米を作ってみたい、自分たちで作った食べ物で生活を満たしたい!
という夢をお持ちの人も多いのではないでしょうか?
移住前も移住後も僕が挑戦したかったことが自然農法でした。
たかが野菜や米作りのスタイルのお話なのですが、奥が深い!
移住者の失敗していく心理にもしっかり当てはまっているので、田舎暮らしを失敗したくない人は必読ですよ!
- 自然農法とは?
- 自然農と自然農法の違い
- 自然農法の難しいところ
- 自然農法をやってみて学んだこと
そしてこの記事はこんな人にオススメです!
- 田舎で自然農法をやってみたい人
- 無農薬栽培に興味がある人
- 農的暮らしがしたい人
この記事を書いているぼくは・・
- 1年半の貸し農園での慣行栽培方法を経験
- 2年間自然農法の農作業のコミュニティーに参加
- 移住後、3年間、耕作放棄地の棚田で自然農法で畑と田んぼを持つ
- 現在は子育て中で休止中
自然農法をやってわかった、たったひとつの大切な事
僕が数ある農法から自然農法を選び、勉強し体験したことを通じて、農作業としても生き方としてもたどりついた発見がありました。
枠に自分を閉じ込めない、本来の自分でよい。
枠のことを型と言っても良いでしょう。
これは自分が選んだ特別な方法が、本来ならば自分を豊かにし、活かしてくれるはずの選択なのですが、本来の目的を見失い、逆に自分を縛り付けてしまうという意味です。
ではそもそも自然農法の野菜作りや、米作りとはどんなものなのでしょうか?
僕が田舎暮らしでこころみた自然農法とは?
無農薬、無肥料、耕さない、雑草を抜かない、虫を敵とみなさない
- 無農薬
- 化学肥料、有機肥料も使用しない
- 最初ぶ畝を作ると基本放置
- 雑草は抜かず、刈るとしたら地際で刈って敷く
- 虫を観察し、益虫、害虫と野菜の関係性を大事にする
というような農法です。
ただし畑でできた野菜のくず、稲わら、麦わら、米ぬかや、菜種の油かすといった暮らしの中から出たものを田畑に返すという役割で使用することもあります。
10年も20年も耕作放棄地だった田んぼや畑は、荒れ地になります。
長年、枯れた雑草は土に分解され、それによって微生物が繁殖し、非常に肥えた土の層となります。
そういった自然界が作り出してくれた、豊かな土の環境の中、種を撒き野菜を収穫する栽培方法です。
また、虫たちも自然の循環の中では雑草の分解や、虫そのものの死骸が養分化するといった役割も持っていますので、農薬をかけてしまうと虫たちがいなくなります。
さらに土の中の微生物も死んでしまいます。
肥料も入れてしまうと、土の養分の供給過多になりバランスが崩れます。
こういった観点から田畑を丁寧に扱うという考えが強いため、基本的には機械などを導入せず、手作業が中心になります。
さらに自然の循環の中で、分解されないものは持ち込まないという概念もありますので、資材や道具もできるだけ自然素材のものを使っています。
田舎暮らしで感じた、自然農と自然農法の違い
自然農は自然農法から派生した哲学や概念を用いて、農業や農的暮らしをすること
- 自然農法による農的暮らしまで含む
- 食べ物に気を使う
- 大量生産、機械化、効率化の弊害に目を向ける
- 過剰消費による自然へのダメージを減らす
- 自然環境への負荷を考える
- 持続可能な農業をめざす
- 無農薬栽培
- 不施肥栽培
- 不耕起栽培
- 草を抜かない
- 手作業
- 持続可能な農業
- 自然農法がベース
- 環境を考え、なるべく石油素材や燃料を使わない
田舎暮らしで僕が体験した、自然農法の畑と田んぼ
自然農法の畑と田んぼを見ていきましょう!
- 手作業が主体
- 手植え、手刈り、天日干し
- 穴をあけて田植え
- 半水田状態で草の生えた畑のような田んぼ
- 足踏み脱穀機
- 唐箕を使用
- 種を蒔く周囲のみ地際で草を刈る
- 腐植の層を少しめくり種蒔き
- 草を細かく切りふりかける
- 草が伸びて野菜を覆ってきたら、また刈る
- 畝に敷く
基本的には手作業が主体です。
田んぼも畑も自力で育っていくのを見守るスタンスです。
大人の社会にはない子供時代に戻ったような清々しい気持ちと、心地よい疲労感に包まれます。
この辺は価値観が分かれるところだと思います。
肉体作業で汚いと思うかもしれませんし、逆にデスクワーク主体でパソコンに囲まれている人からすれば、新鮮で開放感があるかもしれません。
田舎でわかった自然農法の難しいところ
現代社会の効率的で便利性を求める結果重視の仕組みに対する反動でもあります。
その考えは農業にもどんどん浸透しており、いかに広い面積を短時間で作業し、収穫を得て暮らすか?(農家の高齢化問題もあります)
というのが好まれる価値観ですので、野菜やお米に対しても非常に環境に負担をかけ、土を傷めながら作ってきました。
もう一度、自然本来の循環の中で野菜やお米を作りたいという欲求のもと、生まれたスタイルです。
現代人からみれば非効率的、そして不便というものがセットになってます
現代社会の私たちにとっては、自然農法や自然農は今まで無意識で生きてきたスタイルと矛盾点が多々あり、どうしてもストイックに感じてしまいます。
この辺が難しい点だと思います。
✅田舎暮らし憧れさん時代
10年以上前の写真。🐸
都会に住んでいたときに、
電車で1時間かけて通っていた、
自然農法の勉強会。そこで借りた田んぼを畑に変更。
超初心者だった僕は、ひたすら作業。この面積1人でスコップ1つで畝上げ。
素人ってホント、無謀ですが憧れ力…ハンパないっ!💥 pic.twitter.com/yJJ92jszTK
— こっこ@田舎暮らし案内人ブロガー (@505cocco) April 11, 2020
あとは、何十年も耕作放棄地だった場合、土が自然に肥えているので収量は見込めるでしょう。
しかし普通の田畑を自然農法に切り替えた場合、土が傷んでおり、収量は見込めません。
普通の田畑が富養化するまでには自然循環では5年や10年かかります。
慣行栽培から突然きりかえても、初年度は残肥料で育つものの、2年後あたりからはほとんど採れません。
ですので難易度の高い栽培技術が必要となります。
自然農法・自然農の難しいところ
・今までの価値観やライフスタイルを変えづらい
・なかなか継続できない
・ストイックに感じてしまう
ここで、ぼくが冒頭に結論づけたように
これは自分が選んだ特別な方法が、本来ならば自分を豊かにし、活かしてくれるはずの選択なのですが、本来の目的を見失い、逆に自分を縛り付けてしまうという意味です。
に行き着くのです。
田舎で暮らす僕が自然農法から学んだこと
田舎で暮らす僕が自然農法から学んだことをまとめると。
・自然農法とは
無農薬、無肥料、耕さない、虫と草を敵とみなさない、自然素材を使う。
・自然農と自然農法の違い
前者は哲学や向き合い方。後者は栽培技術や方法。
・自然農法の田畑
手作業が主体。草の中に種を撒き、草の中で栽培。
・自然農法の難点
生活まで問われているような心理。年月を必要とする栽培方法。
自然農法は現代社会や現代人に対するアンチテーゼかもしれません。
今までの自分と矛盾するのでストイックに感じます。
本来の自分との違いに気づき、矛盾に苦しみます。
さらに突き進むことによってガチガチの方法論や、「〇〇せねばならない」というような考え方にとらわれてしまいます。
自分が幸せになるために選んだ方法が、実践し続けた先は袋小路になっている。
まさにそういった印象です。
自分を高みに上げてくれる哲学や方法論はあくまでも手段です。
そこを間違えてしまって目的やゴールとしてしまうと視野が狭くなり、他人に対しても「〇〇せねばならない!」というような価値観を押し付けてしまいます。
この大切なことがわかった今、囚われてた思考から解放され、もっと自由に農作業や生き方を楽しめるようになりました。
「〇〇すべき、〇〇でなければならない」というような呪縛はこの経験を経て、僕を大きくしてくれました。
あなたがもし自然農法をやるならば基本だけを学習して、後はどうぞあなたらしく自由にチャレンジしてみてください!
せっかく田舎暮らしで唯一無二の暮らしを作っていくのですから、あなた自身を縛らないようにしてください。
今の僕は庭の家庭菜園で毎回、無農薬というテーマはそのままで、手作り肥料を試したり、一緒にお花を植えたりと作り方を変えて楽しんでします。
あなただけのスタイルで田舎暮らしを楽しんでください。
ルールに囚われないように!では、また!
あなたは善し悪しの判断ができますか?
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