田舎暮らしといえば自然に囲まれた中で、
農作業したり、晴耕雨読のような生活を夢見る人もいると思います。
個人的にはやりたいことと、やらなければいけないことで、
毎日追われ、忙しくのんびり過ごすといった事は全くなく、
貧乏暇なしではありませんが毎日動き回っています。
田舎暮らしで田んぼや畑をやりたいと夢見ている人と同じくらい、
田舎暮らしで古民家に住みたいと思っている人も
多いと感じています。
ひっそりと佇む大きな家屋、内装は現代風にある程度リフォームされていて快適に住むことができる。
これだけ聞くと本当に最高の環境だと思います。では実際はどうなのでしょうか?
千葉・南房総にある築300年と言われる古民家に一人滞在(お試し移住)している。
大自然に囲まれているというだけで落ち着くし、エネルギーを貰える。
こういう場所で焚き火したり、露天風呂つくったり、小屋作ったり、小さい畑はじめたり。ぼくはこういう家に住む!のです!
良い古民家探すぞー! pic.twitter.com/FzVuRRWbgI— ヒロタ ケンジ@放浪カメラマン (@piroken1980) November 4, 2019
そうそう、古民家を見に行くときは次のものを用意していきましょう!
・5mくらいのスケール(メジャー)・ライト・カメラ・室内スリッパ
・水平器(スマホ機能でもOK)・寒いときに見に行け!
暗い屋根裏はライトで確認、室内はホコリだらけなのでスリッパ。
高さや部屋割り幅はスケールではかり、家の傾きは水平器で。
そして寒いときにいけば最悪の状態がわかってなおよし!
くれぐれもおしゃれしていかなように、どうせ、めっちゃ汚れますから!
以上のものはサクッと揃えちゃいましょう~
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民泊・農泊予約サイト 『STAY JAPAN』悲報?田舎暮らしで古民家に住みたい。夢かまぼろしか?
1、そもそも古民家とは?
先ほどからさらりと言っている古民家とはそもそもどういった定義なのでしょうか?
一般的に古民家とは建築後50年経過した建物とされるが、
一般社団法人全国古民家再生協会での「古民家」の定義は、昭和25年の建築基準法の制定時に既に建てられていた「伝統的建造物の住宅」すなわち伝統構法とする。-一般社団法人全国古民家再生協会-
調べると、定義は実はあいまいで、明確な線引きははっきりしてないみたいです。
昭和25年なので必然的には古びた家屋はなるのですけど、50年くらいなら現役の物件もありそうですね。
2,なぜ古民家を夢見る?
なぜ古民家に憧れを持つのでしょうか?
築年数がかなり経っており家自体の劣化も進んでいる中、
その古ぼけた感じがヴィンテージ感を醸し出し、周りの自然の風景と溶け込んで美しく見えるのも理由の1つかもしれません。
木造でできているため家を構築している素材全てが自然素材のものがほとんどです。
構造材は杉やヒノキ、壁は竹と藁と土、最後は漆喰で仕上げられています。
家の土台を支える基礎はつか石。その上に直接木材などが載っています。
屋根裏には巨大な梁がかかっており、その重さで家全体を押し固めています。
最近では古民家のカフェやレストランや民宿などではわざと梁を見せているところもあります。
屋根に関しては1番古いものがかやぶき屋根です。
その次がトタン屋根、最後が瓦屋根です。
昔は村の人総出で順番に屋根の葺き替え作業をしていたそうです。
今残っているよく見かける古民家はトタン屋根のものが多く、
その1つ前のかやぶきとなるともうほとんど絶滅寸前です。
3,健康上の魅力
先ほどもいましたが古民家はほとんど全てが自然素材でできています。
ですので特別な植物のアレルギーがない限り人体にとって有害ものはほぼありません。
逆に現代の家は接着剤がたくさん使われていたり、必要以上に塗料が使われていたり、
長期にわたって体の中に取り込まれる化学物質の量は多くなっています。
化学物質過敏症の人は少数ではありますが非常に苦しんでいるのが現状です。
また周囲の生活音や会社のオフィスのような電子機器の少なさもあり、
現代人にとってはデトックスの可能性がある住居環境です。
古民家の現状
1,絶滅寸前
もはや古民家は絶滅種となっています。
築100年を超えるものも多くそのヴィンテージ感に魅力を感じるのが良いのですが、
よほど手入れが行き届いていないとすぐに人が住むのは難しいかもしれません。
古民家の現状としては、ほとんどが空き家状態です。
中には持ち主がわからない物件もあり、老朽化も進み崩れ始めている家も多いです。
売りに出されている古民家はしっかりメンテナンスされていて何とか住める状態だと思います。
2,古民家の価格相場
もちろん大きさや広さにもよるのですが、すぐに住める状態でない古民家や屋根の一部が壊れている、
床が腐って歩くことができない、全体的に少し傾いている、等のハードな条件であれば、
300万~500万の間位でしょう。
しかしおそらくほとんどの人がイメージしていて憧れるおしゃれな古民家というものは、
定期的に持ち主がお金をかけてメンテナンスしている家なので、
販売価格はべらぼうに高くなります。
おそらく1000万~2000万の間になると思います。
何がそんなに1番価格の上昇をもたらしているかというと、屋根です。
茅葺き古民家の多くは屋根が東西南北の四面あります。一面の茅を入れ替え、
保存しておいたものと交換するのにかやぶき職人を雇わなければなりません。
その作業自体も大変ですし、古民家自体が絶滅危惧種なので、
かやぶき職人さんも絶滅種なのです、もうほとんど職人さんは残っておらず、
いたとしても高齢化して引退しているので茅葺き屋根の葺き替えをできる人がそもそもいません。
その技術が伝承されて次の世代にもはや伝わっていないのです。
ですので家の持ち主は自分で葺き替えを定期的にして、家のメンテナンスをしてきたか、
数少ない職人さんをどうにか見つけてきてメンテナンスをしてきたか・・。
どちらにしろかなり費用はかかりますので、それが数年分積み重なった結果、
必要な経費として価格に含まれています。
古民家のデメリットは何なのか
1、自然素材が故の虫の多さ
家のあちこちで、ダンゴムシやムカデ、ゴキブリや蛙、カマキリやこおろぎ・・。
そういったものが日常的に出てきます。
となりのトトロの子供たちが寝ているシーンでもありましたが、
虫に悩まされないように蚊帳を吊り下げて寝ないといけません。
古民家と虫は切り離せない関係なのです。
田舎暮らしをはじめて
カメムシ大量発生
就寝時にムカデが体を這う
風呂場にヒル登場
台所にネズミがヤッホー
天井裏に獣がバタバタを経験した。
これも古民家に住む田舎暮らしのリアル。
決して良いことばかりではない。
必ず起きるわけではないが、可能性が大いにあることは頭に入れておこう!
— カンタ / 田舎暮らし広報担当 (@inabigi) August 15, 2019
2、気温の変化に対応しにくい
古民家は概ね平屋の建築です。
住居スペースは1階のみです。そしてとても大きな屋根が家全体を深く覆っていますし、
昔の人の身長に合わせて作られているので、家の外側に行くほど天井が低くなっています。
という事は、窓も低い位置にあるのであまり明かりが入ってきません。
ですので家の中は閉め切っていると本当に真っ暗です。
夏は家の中が涼しいという利点は少しあるのですが、
問題は冬です。
容赦なく冷気が流れ込んできます。
また断熱性や機密性が現在の家ほどないので、
いくら暖房機を使ったとしてもなかなか温まることができませんし、燃料代ばかりかかると思います。
昔の人は囲炉裏が家の中央にあり体を芯から温めて冬を耐え忍んでいました。
3、維持することの大変さ
もし念願の古民家に住むことになれば、今までの持ち主と違って、
今度は自分で家のメンテナンスを定期的にしないといけないけません。
セルフリフォームの時間がない人は業者に頼りがちになり、
非常に費用がかかります。
またボロボロの古民家を現代風にアレンジして雑誌に紹介されるような、
おしゃれな古民家にリフォームするとなると
1500万は超えてきます。
いいですよね〜、古民家。我が家は割と本気で古民家を探したことがあります。諦めたけど。メンテナンスが大変な事を考えると、時間の余裕がある60歳くらいからの古民家生活がいいかもしれないですね〜。いいなぁ。 / “古民家に住む、という…” https://t.co/Aiiy3cFBpj
— りか@はてなブログ (@rikaboomama) July 5, 2017
4、災害に弱い
家の作り自体は、日本の伝統的な在来工法の賜物でとてもしっかりしています。
しかし唯一の弱点が火災です、
何度も言っていますが木造の自然素材の家なので一旦火がつくと手に負えません。
特に茅葺きの屋根はよく乾燥しているので、
火がついてしまうとどんどん燃え広がってしまいます。
さあ、それでも田舎暮らしで古民家を体験したいですか?
・いい状態の物件は過去の維持費が経費でのせられ高価
・虫と冬の寒さは想像を超える
・火災にはめっぽう弱い
・メンテナンスをしながら維持していく日々
古民家の魅力とデメリットを天秤にかけて今回のテーマを考えてみて、
あなたはどう思いましたか?
やはり維持費がかかったり、リフォームにかなりのお金がかかる古民家はなかなか手が出せない代物かもしれませんね。
絶滅種という条件のもと、いい状態のものはどうしても価値が上がってしまい、
高い値段での売買になります。
そしてその割には冬は寒く、火災にも弱いので、
よほど信念がある人と経済力がある人ではないと手が出せないと思います。
しかしそうは言っても、やはり古民家への憧れはなかなか捨て切れないと思います。
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「知らない日本に、泊まってみよう。」をコンセプトに、
普通の予約サイトにはない非常にユニークな宿ばかりを取り扱うサイトの『STAY JAPAN』さん。
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民泊・農泊予約サイト 『STAY JAPAN』こういった所に泊まってみれば、善し悪しもわかりますし、ホストは相談にものってくれるでしょう。
体験するか、しないかでは、大きな理解の差がでます。
もし古民家を諦めたとしても、こういうところでの楽しみ方もいいかもしれませんね!
では、また!
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